池上彰から学ぶ経済学入門 3.経済学の父アダムスミス

今回もまた本ブログの大人気のシリーズ『池上彰から学ぶ経済学入門』のコーナー。

今回は第3弾!! 「経済学の父、アダムスミス」を扱っていきます。

よろしくお願いいたします。

まだ、第一弾を見ていない人は、こちらもどうぞ↓↓

池上彰から学ぶ経済学入門 1.経済学とは何だろうか

アダム・スミスって誰よ!?

突然だけど、K君はアダム・スミスって知ってる?

ケイ
教科書で読んだことあるよ。神の見えざる手とかいう言葉とか”近代経済学の父”とか言われているよね。

そうなんだ。まずは超簡単に彼の生きざまをまとめてみよう。

アダム・スミスの生涯

アダム・スミスは1723年にスコットランドで生まれました。

当時はイギリス(大英帝国)により、スコットランドは併合され、そのような環境下で過ごしました。

その後は、名門グラスゴー大学で教鞭に立ち、最初の著作は『道徳感情論』という書物を出版しました。

ケイ
経済学の父なのに、その著作は道徳に関するものなんだね。

経済学の父なのに、実は道徳の教授だったんだ。

その時の、彼が考えたテーマは、なぜ人は自分で身勝手に、利己的に行動するのに、世の中はうまく回るのか、ということだった。

この考えは、後の著作『諸国民の富』に繋がってくる。

『諸国民の富』とは何か?

ケイ
この本の名前は聞いたことあるけど、どんな内容なのかは知らないなあ。

諸国民の富は、別名『国富論』と呼ばれる。つまり、国の富に関する論文なんだ。

ケイ
国の富って何だろう?

アダム・スミスは、国の富について、次のように定義づけした。

富とは国民の労働で生産される必需品と便益品である。

便益品とは、たばこやアルコール、馬車などのちょっと贅沢な商品のことを言います。

こう定義したうえで、当時の諸外国に対する貿易の仕方について徹底的に批判する。

ケイ
当時の国はどういう方法で貿易してたの?

当時は重商主義という考えが主流だったんだ。

重商主義とは、貿易において、輸出を多くすることによって、金などのお金を国内に持ってきて、輸入を抑えることで、金を国内に貯めようというもの。

ケイ
でも、それって普通じゃないの? 輸出によってお金を得て、輸入を少なくすれば、儲かるじゃない?

実際、当時はみんなそう考えていたし、今の日本でもそう考えている人が多い。

でも、彼はこう考えた。

確かに、輸出することによって、お金が入ってくる。でも、その金を使って海外から買い物(輸入)すれば、生活室需品や便益品が入ってくる。そしたら、国民の生活はより豊かになってくる。輸出だけでなく、輸入によっても、国民の生活は豊かになるんだ。

この自由貿易の仕組みは、今の貿易にも成り立っている。

例えば、TPP(環太平洋経済連携協定)が世間でニュースになっているけど、この自由貿易が根底にはあるんだ。

分業という考え方

もうひとつ、分業という考え方を広めたんだ。

ケイ
今の社会だと普通だよね?

しかし、昔は職人と呼ばれる方が一人でモノを作っていたんだ。

『諸国民の富』では、ピンでの分業体制について分析しているんだけど、ここではテレビでの制作過程を例として挙げるよ。

テレビを作るには、まずテレビの型を作る➡スクリーンをはめる➡コードを作るなどなど、この過程を昔は一人で行っていて、例えばですが1日に1台しか作れないとする。

しかし、分業体制を敷けば、それぞれの分野で特化した作業をすることで、さらにテレビを作れるようになるんだ。

今の会社を見ても、様々な部署があり、それぞれの部署で特化した作業をし、会社を支えているんだね。

そして、個人や会社が給料が欲しい、良いテレビを作りたいと思って利己的に行動しているからこそ、それが社会の発展に繋がっていくと考えたんだね。

誰もテレビがない人に、テレビを見させたいといった利他心はないんだ。

神の見えざる手

個人や会社が利己的に行動すればするほど、社会が発展する。

この行動によって、社会が動いているということをアダム・スミスは、「まるで神が市場を支配しているように働きかけている。」ということ神の見えざる手という表現を用いたんだ。

ケイ
人や会社が自分の利益のために、動いているだけで社会も発展していくし、モノの値段なども決まってくるからこそ、神の見えざる手って表現しているんだね

一つ追加しておくと、価格も見えざる手によって動いている。

下のグラフを見てほしい。

ケイ
またわけのわからないグラフだよ

でも、このグラフを見れば、本当に神の見えざる手のように価格や数量が決まるのがわかるはず。

農家(企業)と主婦(消費者)と、横のグラフは数量、縦のグラフは価格だね。

線が交わっているところで、数量と価格が決まる。

例えば、寒波でレタスが取れないと、農家は全然出荷できない、でも主婦がレタスは欲しいと思ったら、値段は上がるよね。

 

ケイ
確かに、野菜が台風で収穫できないと、野菜の値段は上がるし、逆に野菜が取れすぎてしまうと、値段が下がっていくのはスーパーに行けばなんとなくわかる。

そうなんだ。このグラフを見ればモノの値段も見えざる手によって導かれているように思えるよね。

このグラフについては難しいと思う人もいるかもしれないけど、考え方の一つとして覚えておけば、また楽しく考えられるよ。

政府の役割

ここまで、何もかも自由に行動していけば、社会がうまく回っていくことを書いてきました。

しかし、全てを自由にすればいいと言うわけではありません。

スミスは、次は自由に任せるのではなく、国家が行うべきだと言っています。

(i) 国防

➡国がしっかり守らずに、自由に国防を任せたら、大変なことになってしまう。

(ii) 裁判所

➡司法も経済的に自由というわけにはいきません。

(iii) 公共事業

➡道路や水道などのインフラは、しっかりと国が作らないといけない

よく誤解されるけど、スミスはしっかりと政府の役割を書いていて、決して何事も自由にすべきという人だけではないんだ。

終わりに

最後に、今日の記事をまとめましょう。

(i) 個人や企業が身勝手に行動するだけで、社会は発展する(神の見えざる手)

(ii) 政府の役割には、国防、司法、公共事業などの役割がある。

次は、『マルクスを扱うことによって、資本主義とは何か?』を扱うので、お楽しみに!

読んでいただける方は、ぜひお願いします。

池上彰から学ぶ経済学入門 4.資本主義は失業者を生み出す

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