電波オークションとは何か!? その背景とメリット・デメリットをわかりやすく解説する!

ここ数年で電波オークションの議論が盛んになってきました。

2017年11月28日の産経新聞の記事より引用

政府の規制改革推進会議(議長・大田弘子政策研究大学院大学教授)が、安倍晋三内閣の成長戦略に反映するため策定を進めてきた規制改革の答申の原案で、焦点の電波オークション導入は検討を継続するとの表現になっていることが27日、分かった。推進会議は早ければ29日にも安倍首相に答申を提出する。

産経新聞ニュースより引用

安倍政権は成長戦略として、電波オークションを推進していますが、いったい電波オークションとはどういったものなのでしょうか、またその狙いと背景は何でしょうか、この記事ではわかりやすく解説してきます。

電波オークションと対になっていて、こちらもポイントとなっている放送法4条改正についてはこちらの記事もご覧ください。

放送法4条は撤廃するべきか? そのメリットとデメリットをわかりやすく解説する!

 

電波オークションとは何か!?

電波オークションとは、放送用電波の周波数帯の利用権を競争入札することです。

電波は総務省が管理しており、地上波のキー局がその電波を利用しているのが現状です。

現状のテレビは、比較審査方式であり、複数のテレビ局は総務省に対して、「電波を利用させてほしい」と申請し、総務省がそのテレビ局の優劣を判断して、電波を与えています。

その放送局の優劣を決めるのが、総務省なので、総務省の裁量によって、そのテレビ局に電波を利用する許可を与えています。

一方で、電波オークションは、その電波をオークション(競売)にかけることによって、高い利用料を払えば、総務省の裁量によることなく、放映することができます。

電波オークションの導入の背景

電波オークションとは何か理解できたでしょうか?

次に、なぜ政府は電波オークションについての前向きなのでしょうか。その背景について見ていきます。

日本の電波利権の打開

電波を利用するには、電波使用料を払わなくてはならない。

日本で電波を利用している会社はテレビ局のみならず、携帯電話会社も支払うことになっている。

次のデータは、テレビ局と携帯電話会社の電波量を比較したものです。

参照;総務省 電波利用ホームページより

携帯電話会社

テレビ局

となっています。

これを見てわかる通り、テレビ局の電波利用料が軒並み低いことになります。

また、テレビ局は収入に対する電波利用料の割合は、0.0〇%~0.〇%となり、既得権益集団と言えるでしょう。

電波は国民の共有財産であるから、電波使用料が低いという名目で、これまで低めに抑えられてきました。

しかし、インターネットの普及によって、テレビ局の隠蔽やねつ造、印象操作などが明らかになりつつある今、様々なテレビ局に参入してもらい、色々な情報を国民が選択できるようにさせたいというのが、背景の一つにあります。

電波オークションは世界の流れ

世界全体を見れば、電波オークションを行っている国は200か国中で約70か国となっており、それほど進んでいないように思えます。

しかし、OECDに加盟している35か国のうち、電波オークションを導入していないのは日本だけになります。

1996年にモバイル事業を対象として、オークションを導入して以来、通信市場の拡大や自由な競争が行われました。

その後、電波オークションはヨーロッパ中心に広がり、大きな問題もなく運営されているのが現状です。

電波オークション導入のメリット

電波オークションにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

ここでは、3つほどメリットを紹介します。

財源の確保

電波利用料の収入や新規参入による収入増が見込まれ、さらなる財源の確保につながる可能性がある。

同制度を導入している米国では、2014年11月から翌15年1月までに実施されたオークションで、3つの周波数帯が計約5兆円で落札されたという。日本でも制度の導入で競売によって収入額の増加が予想されている。関係者によると、民主党政権時代の議論では、毎年平均で数千億円の収入になると推計し、増えた収入は政府の財源とすることを想定していた。

産経新聞ニュースより引用

テレビは「消費税増税をしろ」と喧しく放映しますが、電波オークションで新規参入させることによって、財源を確保することができます。

自分たちの既得権益を守りながら、国民にだけ負担を押し付けるのはよくありません。

新しいテレビ局の誕生

新しいテレビ局の誕生によって、既存のテレビ局と競争し、より質の高い放送が期待されます。

自由競争になれば、質が悪い放送や面白くない番組を放映していれば、競争に負けてしまうことになります。

新しい局の誕生によって、従来のテレビ局では扱えなかったドキュメンタリー中心の番組やスポーツ中心の番組など、国民が見られることになります。

国民の選択肢が広がる

キー局では、約10種類の放送しか見ることができませんが、多チャンネル・多局化が進めば」、自分の関心のある番組を中心に見ることができます。

そもそも、本場のアメリカでは地上やCS放送などの区別がリモコンにはありません。

国民が局というよりも、自分の見たい番組をテレビに打つだけで、放映されます。

電波は国民の共有財産ですから、国民が最も利するかたちで、テレビは放映されるべきです。

電波オークション導入のデメリット

次に、電波オークションを導入する上でのデメリットについて2つご紹介していきます。

外国資本の参入

電波をオークションするわけですから、外国のテレビ局にその電波をりようされてしまう可能性があります。

外国資本であれば、その国にとって有利な報道や、知らせたくない情報を隠す可能性も出てきます。

そのため、電波オークションに反対する人もいます。

ちなみに、諸外国においては外国資本に対する規制は当然行われています。

例えば、アメリカでは次のように規制しています。

通信法第310条(a)(b)

放送局、公衆通信業務用無線局、航空機無線局、航空固定無線局

①外国人、外国政府またはその代表者、外国法に基づく法人は免許取得不可

②外国人等がその議決権の5分の1超を占める法人は免許不可

(略)

 

質の番組(コンテンツ)の蔓延

新規テレビ局によっては、より多くの視聴者を集めるために過激な放送をする可能性があります。

放送法4条が撤廃され、なおかつ電波オークションの導入がなされると、質の低い番組が蔓延していしまいます。

ただ、もし仮に質が低い番組が出てきても、自由競争のため、誰も見なくなれば淘汰されてしまうため、逆に質の高い番組が残るという人もいます。

まとめ

メリットデメリットを比較的に鑑みても、電波オークションは推進していくべきでしょう。

電波が非常に限られていた時代には、今のようなキー局が寡占化している状態が望ましいかもしれません。

しかし、電波が余っている現状では、国民の共有財産である電波を幅広い事業者に貸出、国民が自由に自分の見たい番組を見られる状況があるべき姿だと、私は考えます。

電波オークションと対になっている放送法4条については、こちらをどうぞ

放送法4条は撤廃するべきか? そのメリットとデメリットをわかりやすく解説する!

この記事をSNSで絶対にシェアしないでください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください