なぜ児童虐待はなくならないのか? 虐待の原因と対策について考察する

近年の日本の問題として、児童虐待という問題があります。

テレビで報じられるニュースを見るたびに、何とも言えない感情を抱きます。

「なぜ、こんなに優しい子が亡くならなければならないのだろう」と誰もが思いますよね。

今回は児童虐待の原因とその対策について考えました。

児童虐待の定義と原因

児童虐待の定義

実は児童虐待の定義は国や機関によって、様々あります。

例えば、世界保健機関(WHO)では、「18歳以下の子供に対して起こる虐待やネグレクト(育児放棄)」と定めています。

日本では、その定義は厚生労働省が4つに分類されています。

(1) 身体的虐待

➡殴る、蹴るなどの暴行

(2) 性的虐待

➡ 子供への性的要求などの行為

(3) ネグレクト

➡ 家に閉じ込めたたり、食事を与えないなどの行為

(4) 心理的虐待

➡ 兄弟間の差別、無視などの行為

など、4つに分類しています。

児童虐待の原因

児童虐待の定義を見たところで、次にその原因について見ていきましょう。

原因は複雑に絡み合っており、また児童虐待者本人しか知りえないため、確実にこれが原因と断定はできません。

しかし、一般的に言われいるものをまとめると次のようになります。

(1) 核家族の増加 -相談できる人、支えてくれる人がいないという問題ー

日本は田舎から都市部への流入が相次いでおり、それに伴い核家族が増加しています。

日中は、夫が会社で仕事をしており、長時間労働・残業、仕事へのストレスなどで帰ってきても、育児の相談ができない人が増えています。

二世帯・三世帯住宅であれば、育児の相談や預けることは出来ましたが、なかなか都市部では出来ないのが現状です。

そのため、そのストレスを児童虐待という形で発散してしまいます。

(2) 経済的に貧困な家庭の増加 

日本の平均年収は近年、横ばいで推移してます。

しかし、消費税の増税や物価が上がり、困窮している家庭があります。

例えば、2016年の厚生労働省の調査では、「子供の貧困」は約7人に1人と言われ、生活が苦しい家庭が多いのです。

また、虐待の多くは、ひとり親家庭で起きている現状があり、その割合はなんと50・8%に上ります。

経済的に苦しいと、子供に満足に食事を与えることができず、ネグレクトという虐待になります。

また、美味しいごはんを食べさせたいと、一生懸命働くと、今度は子供と過ごす時間が無くなり、これも虐待に繋がってしまいます。

※子供の貧困とは、世帯収入が可処分所得の半分以下で生活している子供の家庭

(3) 子供の障害

悲しい現実ですが、子供が身体的あるいは精神的障害がある人は虐待に合いやすいというデータがあります。

私自身、大学二年生の時に児童養護施設に訪れた経験がありますが、精神的障害を持った児童も多くいました。

ただでさえ、育児にはストレスが多くかかりますが、障害を持っている子供だと、余計にストレスもかかってしまいます。

子供には全く責任はありませんが、この事実は知っておくべき事実です。

他にも、親自身が虐待されていた経験があり、それを子供にも行ってしまうこと(実際、自身が虐待された経験があると、子供にもしてやすい傾向があります)。

また、地域からの孤立、親がアルコール依存症やうつ病などの病気などが原因で、児童虐待してしまうケースもあります。

児童虐待の対策

児童虐待の現状をみると、日本では年々増加傾向にあることがわかります。

平成12年に児童虐待防止法が施工されて以来、その数は平成24年では約5倍ほど増加している。

この児童虐待防止法によって、それまで表面化していなかった虐待が表面化したことや以前よりも気軽に相談できる分増加しているとも言える。

いずれにしても、この問題に対して早急に対策を取らなければいけないの現状です。

参照; 厚生労働省 児童虐待相談の対応件数及び虐待による死亡事例件数の推移より参照

では、この年々増え続ける児童虐待に対して、どのような対策が考えられるのでしょうか?

(1) 児童相談所に相談 -発生の予防ー

児童虐待の要因として、誰にも相談できないことが原因であると考えられます。

そのため、現在では児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」へかけると、自分が住む地域の児童相談所に繋がります。

そこで話すことによって救える命もありますし、実際に児童虐待を行っていなくても、育児について話すことで精神的にも楽になります。

(2) 児童相談所、市町村、警察などの連携の強化

児童虐待が起こっているのに、なかなか対策ができないのは、民事不介入という原則があるためです。

民事不介入とは、警察が民間での紛争に立ち入ってはいけないという原則です。

そのため、児童虐待の疑いがあるだけでは、警察がなかなか動いてくれません。

また、児童相談所や市町村などの行政、警察の連携が上手く情報共有できていないのが現状です。

そのため、児童相談所や市町村などの行政、警察の連携を改善していくことが、対策として考えられています。

(3) 児童養護施設の拡大

近年の児童虐待の増加に伴い、児童養護施設が不足してきています。

また、児童養護施設の教員も不足しており、教員の確保も急務の課題となっております。

本来であれば、発生を防いで児童虐待を少なくしていくのが望ましいですが、実際に起こってしまっている児童虐待に対処して、子供を施設で保護し、その子を社会人へと育てていくことも重要です。

終わりに

悲しいことですが、児童虐待は年々増加しています。

凄惨な事件や社会問題化するたびに、政府は対策を講じてきていますが、それが身を結んでいないというのが現状です。

児童虐待が起こさせないような体制を作るだけでなく、現在進行形で起こっている虐待に対してどのように対策するのか、これから本格的に取り組んでほしいと考えております。

 

 

 

 

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